※本サイトで紹介している商品・サービス等の外部リンクには、アフィリエイト広告が含まれる場合があります。
転職してすぐの試用期間中、
そう不安を感じたことはありませんか?
フィードバックの言葉が少し厳しくなったり、任される仕事が急に減ったりすると、頭の中で最悪のシナリオがぐるぐると回り出します。
ただ「試用期間中にクビになる確率」について、厚生労働省や大手転職サービスの調査を確認しても明確な統計データは見当たりません。
実際、法律は試用期間中の労働者を、あなたが思っている以上にしっかり守ってくれています。
この記事では、
これらを法的根拠とともに整理しながら具体的に解説します。
転職後に感じる疲れや孤独感は、多くの人が通る道です。転職後の疲れや不安との向き合い方もあわせて参考にしてください。
試用期間でクビになるのは珍しいこと?法的観点から見る実態
そもそも試用期間とは、入社後の一定期間、会社が労働者の能力や適性、勤務態度を見極めるために設ける期間のことです。
多くの企業では、3ヶ月〜6ヶ月程度で設定されており、雇用契約はこの期間中も成立しています。
よくある「まだお試し期間だから正式な雇用契約はない」というのは誤解で、試用期間中もれっきとした労働者として労働基準法などの保護を受けられます。
まず大事なポイントをお伝えします。
試用期間中の解雇や本採用見送りについて、「どれくらいの割合の人が本採用を見送られているか」を示す公的な統計データは存在しない。

厚生労働省や大手転職サービスの公開データを確認しても、試用期間中の解雇率を示す数値は見当たりません。
「データがない」と聞くと、余計に不安になる人もいるかもしれません。
しかし、裏を返せばそれだけ試用期間中の解雇は稀なケースであり、大々的に統計を取るほどの規模の問題になっていないとも考えられます。
そして何より、日本の法律は試用期間中の労働者を簡単には解雇できない仕組みにしています。
試用期間中の解雇は「簡単ではない」|三菱樹脂事件が示す基準
試用期間中の解雇についての大原則を作ったのが、三菱樹脂事件(昭和48年12月12日、最高裁判決)です。
ポイントはシンプルです。
試用期間中の契約も、正社員とほぼ同じ強さで法律に守られています。ただし会社側だけ、特別な「契約を解約する権利」を持っている、というイメージです(補足解説はこちら)。
- 試用期間中も、労働契約はすでに成立している
- 会社が解雇するには「客観的に合理的な理由」が必要
- さらに「社会通念上の相当性」も必要
- この2つが揃わなければ、簡単に会社は解雇できない
この2つの基準が具体的にどういう意味なのか、このあと詳しく見ていきましょう。
「解雇」と「本採用拒否」の違い
試用期間中に契約を終了させることには、
- 「解雇」
- 「本採用拒否」
という2つの呼び方があります。
法的な意味合いは近いのですが、実務上は区別されることが多い言葉です。
本採用拒否は、通常の解雇より少しだけ会社の裁量が広く認められています(神戸弘陵学園事件、最高裁判決 平成2年6月5日)。

試用期間は、そもそも適性を見極めるための期間だからです。
ただし、この裁量にも歯止めがあります。
- 採用時にすでに知っていた事情(経歴・年齢・スキルなど)は、後から理由にできない
- 「知っていて採用したのに、後出しで理由にする」のはNG
試用期間中に企業が本採用拒否・解雇できる法的な条件
では実際に、会社はどのような条件を満たせば試用期間中の解雇や本採用拒否ができるのでしょうか。ここを理解しておくと、漠然とした不安が「具体的に何を確認すればいいか」という行動に変わります。
客観的合理性・社会通念上の相当性とは
「客観的に合理的な理由」「社会通念上相当」、少し難しい言葉ですが、噛み砕くとシンプルです。
Schooの解説によると、「上司が気に入らない」「なんとなく合わない」のような主観的な理由では、解雇できません。具体例を見ていきましょう。
しかも会社側は、こうした理由を裏付ける記録や指導の経緯を示せなければなりません。
「ちょっと仕事が遅い」程度で解雇が認められるハードルは、かなり高いと覚えておいてください。
14日を境にした解雇予告のルール
もうひとつ知っておきたいのが、労働基準法21条の「14日ルール」です(HRNOTE)。
- 試用開始から14日以内:解雇予告、予告手当は不要
- 試用期間から14日超え:30日前の予告、または30日分以上の解雇予告手当が必要
ここで注意したいのは、これはあくまで「手続き」のルールだという点で「クビになりやすいかどうか」とは別の話です。
14日を過ぎても、解雇のハードル(客観的合理性・社会通念上の相当性)が下がるわけではありません。
「このままではクビかも」と感じたときの危険なサイン
ここからは、「このまま本採用されないのでは」と感じたときに、実際にチェックしておきたい危険サインをご紹介します。※これらのサインが出たからといって必ず解雇や本採用拒否につながるわけではありません
上司からのフィードバックの変化
最初のサインは、上司からのフィードバックの質やトーンの変化です。
すべらない転職の解説では、面談やフィードバックの頻度が急に増えることが、ひとつの兆候として紹介されています。
これは会社側が「指導記録」を残そうとしている可能性があるためです。
解雇には客観的な理由の裏付けが必要になるため、会社としても注意・指導の経緯を記録に残しておく必要があるのです。
もちろん、フィードバックが増えること自体は、むしろ会社があなたの成長に期待しているサインである場合も多いです。

トーンや内容が「改善への期待」なのか「事実の記録」なのか、冷静に見極める視点を持ちましょう。
業務の任され方・関わらせ方の変化
次に注目したいのが、担当する業務の変化です。
これまで任されていたプロジェクトから外されたり、新しい仕事を振られなくなったりする場合、注意が必要かもしれません(すべらない転職)。
会社側が「これ以上、責任のある仕事を任せられない」と判断している可能性があるためです。
ただ一方で、単に繁忙期が過ぎただけ、他のメンバーとの兼ね合いといった業務都合であることも珍しくありません。
面談・注意指導が増えたとき
3つ目のサインは、正式な面談や注意指導の場が増えることです。
カオナビの人事用語集でも触れられている通り、企業側は解雇を検討する際、客観的な理由を記録として残すことを前提に動きます。
そのため労働者側から見ると、注意・指導が増えることは一つのサインとして受け止められます。
ただし、これも「あなたを育てようとしている」段階である可能性は十分にあるので焦って判断せず、次で紹介する行動を試してみてください。
ここまでの3つのサインをまとめます。
ひとつでも当てはまったら即クビ、というわけではありません。あくまで「早めに動くきっかけ」として捉えてください。
- フィードバックの頻度やトーンが急に変わった
- 担当していた業務やプロジェクトから外された
- 面談や注意指導の場が増えた
不安なときほど、自分の市場価値を客観的に知ろう!
危険サインが気になり始めたとき、今の会社の評価だけで自分を判断する必要はありません。今の経験やスキルが他社でどう評価されるか、客観的な数字で確認しておくだけでも、心の余裕が変わります。
転職前提の登録ではなく、診断だけなら数分で完了します。
→ 無料で自分の市場価値を診断する:ミイダス

前職で12年、育成と評価をしてきましたが、素直に受け止めて動く人の方が、結果的に評価は上がりました。
試用期間中に評価を上げるためにできる行動
危険なサインに気づいたら、次は行動に移す番です。
試用期間中に評価を上げるために、今日からできることを整理します。
信頼を得るための報連相の徹底
試用期間中、最も評価に直結しやすいのが、報告・連絡・相談、いわゆる報連相です。
gakujoの解説でも、中途入社者が早期に信頼を得るためには、上司に対しての課題の早期発見とすり合わせが重要だとされています。
具体的には、
- 任された業務の進捗を自分から報告する
- 判断に迷ったら独断で進めず早めに相談する
といった基本の徹底です。
中途採用者は即戦力として見られがちですが、だからこそ「分からないことを聞けない」空気に飲まれやすい点に注意してください。
- タスクの進捗は聞かれる前に自分から共有する
- 判断に迷ったら30分以上悩まず早めに相談する
- 指摘されたことはメモを残し、同じ指摘を二度受けないようにする
報連相の具体例を挙げると、
逆にやってしまいがちな失敗が、分からないまま自己判断で進めてしまい、あとから「なぜ先に相談しなかったのか」と指摘されるパターンです。

中途入社者ほど「今さら聞けない」と抱え込みやすいので、意識して早めに声をかける習慣をつけましょう。私がそうでした。
ミドル世代だからこそ意識したい働き方
30代後半〜40代で家庭を持ちながら転職した場合、独身の若手社員とは違う制約があります。
子どもの送迎や急な発熱対応など、家庭の事情で急に動けなくなる場面は誰にでもあります。
ここで大切なのは、事情を隠さずに早めに伝えることです。
「急に休みます」ではなく、あらかじめ「この時間帯は保育園のお迎えがあるため難しいかもしれません」と伝えておくだけで、周囲の受け止め方は大きく変わります。
ミドル世代の転職では、これまでのキャリアで培った調整力や段取り力が武器になります。
家庭の制約を隠すのではなく、限られた時間の中でどう成果を出すかを見せることが、若手社員にはない信頼の築き方です。
入社直後の手続きや心構えを事前に整理しておくと、余計な不安を減らして本来の仕事に集中しやすくなります。ミドル転職の入社準備ガイド|手続きチェックリストと入社初日の心得も参考にしてみてください。
不安なときほど早めに上司へ状況確認を
「このままではクビかもしれない」という不安を抱えたまま試用期間を過ごすのは、精神的にも大きな負担です。
その際は、思い切って上司に「現状の評価や、改善すべき点があれば教えてください」と直接聞いてみることをおすすめします。
「大丈夫でしょうか」という漠然とした聞き方より、上司も答えやすくなります。
遠回しに探るよりも、正面から確認したほうが具体的な行動につながります。

上司としても、部下から自発的に改善意欲を示されれば、悪い印象にはなりにくいものです。
万が一、本採用拒否・解雇を告げられたときの対処法
ここまで紹介した行動を尽くしても、残念ながら本採用拒否や解雇を告げられることはゼロではありません。万が一そうなった場合の対処法も、あらかじめ知っておくと安心です。
まず確認すべき解雇理由と手続きの適法性
本採用拒否や解雇を告げられたら、まず「解雇理由証明書」の発行を会社に請求しましょう。
ベリーベスト法律事務所の解説によると、これは労働基準法22条に基づく労働者の正当な権利です。
解雇理由証明書には、会社が解雇の根拠とした具体的な事実が記載されます。
これを確認することで、その理由が客観的合理性と社会通念上の相当性を満たしているかどうか、判断する材料になります。
- 解雇理由証明書を書面で受け取ったか
- 記載された理由が抽象的な印象論ではなく、具体的な事実に基づいているか
- 試用開始から14日を超えている場合、解雇予告または解雇予告手当があったか
- 採用時点ですでに会社が知っていた事情を、後から理由にしていないか
これらの項目を一つずつ確認するだけでも、会社側の対応が適法だったかどうか、大まかな見当がつきます。不安な場合は、次に紹介する相談窓口も活用してください。
納得できないときの相談窓口
解雇の理由に納得できない場合、まず思い浮かぶのは労働基準監督署かもしれません。ただし、ここは注意が必要です(ベリーベスト法律事務所)。
労基署が動けないのは、不当解雇が労働基準法違反ではなく、労働契約法や民法上の問題として扱われるためです(ベリーベスト法律事務所)。
実効性のある解決を目指すなら、弁護士への相談や労働審判制度の利用が現実的です(ベリーベスト法律事務所)。まずは無料相談を行っている法律事務所に問い合わせてみるのがおすすめです。
転職活動を再開するときの考え方
本採用拒否や解雇は、あなたの人格やキャリア全体を否定するものではありません。
試用期間はあくまで「その会社とその業務」との相性を見極める期間であり、合わなかった、というだけのケースも数多くあります。
転職活動を再開する際は、今回の経験から得た学びを整理しておくと、次の面接でも前向きに語れます。

「なぜミスマッチが起きたのか」を冷静に振り返ることが、次の職場選びの精度を上げてくれます。
試用期間のクビ不安に関するよくある質問(FAQ)
Q. 試用期間中でも即日解雇はあるのか
原則として、即日解雇は簡単には認められません。試用開始から14日を超えている場合、会社は30日前の解雇予告か、30日分以上の解雇予告手当の支払いが必要です(HRNOTE)。
たとえば、社内の金銭を横領した、重大な情報漏えいを起こしたといった極めて悪質なケースでは、即日解雇が有効となる可能性はあります。しかし、単なる業務上のミスや遅刻程度で即日解雇されることは、通常想定しにくいと考えてください。
Q. 有給休暇は試用期間中でも使えるのか
有給休暇の権利は、入社日から6ヶ月継続勤務し、その間の出勤率が8割以上であれば発生します。
一般的な試用期間(多くは3ヶ月程度)の途中では、まだ有給休暇そのものが発生していないケースが大半です。
会社によっては独自に試用期間中の有給付与や特別休暇を設けている場合もあるため、就業規則を確認してみてください。
Q. 本採用拒否された場合、離職票の扱いはどうなるのか
本採用拒否も法的には「解雇」の一種として扱われるため、会社都合退職として離職票が発行されるのが原則です。
会社都合退職になると、失業給付(雇用保険の基本手当)を自己都合退職よりも早く受け取れる可能性があります。
たとえば「本人の都合により」といった曖昧な記載になっている場合や、実態は本採用拒否なのに自己都合退職として処理されている場合は、そのまま受け取らず、ハローワークの窓口で事実関係を確認してもらうことをおすすめします。
離職理由に誤りがあれば、訂正の相談も可能です。
Q. 試用期間中に転職エージェントに相談してもいいのか
問題ありません。むしろ、不安を感じた時点で早めに相談しておくことをおすすめします。
エージェントは今の職場での改善策の相談相手にはなりませんが、万が一の場合に備えて選択肢を整理しておけるという安心感につながります。
実際に転職活動を進めるかどうかは、状況を見ながら決めれば十分です。
不安を感じた「今」が一番選択肢が多いタイミング
試用期間中に転職エージェントへ相談するのは、珍しいことではありません。状況が悪化してから動くよりも、今のうちに情報収集をしておいた人の方が、いざという時に選べる選択肢を多く持てます。
相談無料で、今の職場を続けながら万が一に備えられます。今すぐ転職する必要はありません。
まとめ
試用期間中に「クビになるかもしれない」という不安を感じるのは、自然なことです。ただし、明確な統計データがない以上、根拠のない数字に振り回される必要はありません。
試用期間の不安の多くは、「情報不足」から来ています
自分の市場価値や、今の会社以外の選択肢を知っておくだけでも、気持ちの余裕は変わります。転職エージェントとの相談は無料。今すぐの転職を前提にする必要はありません。
不安なときほど、一人で抱え込まずに事実を確認する行動を取ってください。
法律は思っている以上に、試用期間中のあなたを守ってくれています。


コメント