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この問いで頭を抱えているミドル世代は少なくありません。
家族を養う責任がある。
収入を下げるわけにはいかない。
でも、今の会社にいつまでもいていいのかという不安もある。
副業と転職、どちらを先にするかの判断一つで、今後のキャリアが大きく変わります。

私自身、転職を考えていた時期に「副業で実績を作ってから動こう」と決断しました。その順番が、交渉力と精神的な余裕を生み出してくれました。
副業・転職を取り巻く現状データ
ミドル世代の副業実施率と関心度
「副業に興味があるが、自分の世代でやっている人はどれくらいいるのか」と気になる方も多いです。
そこで、まずは実態のデータを確認しておきましょう。
みらいワークスの調査によると、30代の副業経験者は24.7%、40代は17.8%となっています。
さらに注目すべきは、副業経験者の67.5%が「副業がキャリアの選択肢を広げた」と回答し、61.7%が「副業が本業にポジティブな変化をもたらした」と答えている点です。
また、エン・ジャパンの調査では、ミドル世代の25%がすでに副業を実施しており、副業収入が年間100万円以上になっている人も約2割に上ることがわかっています。

副業年収100万円以上ってすごい話。
「副業=小遣い稼ぎ」という時代は終わりつつあるのかもしれません。
一方、JILPT(労働政策研究・研修機構)の調査では、副業を始める動機の1位は「収入を増やしたい(54.5%)」であり、30〜40代の副業実施率は6.4%とやや低い数字も出ています。
調査母集団によって数字は異なりますが、副業に対する関心は確実に広がっています。
企業の副業容認は加速している
副業をするうえで最大の壁となるのが「現職の就業規則」です。
しかし、企業側の姿勢は大きく変わってきています。
パーソル総合研究所の調査によると、企業の副業容認率は64.3%と過去最高を記録しています。
また、JBRC(リクルート就職みらい研究所)の調査では、副業を認める制度がある企業の割合は60.7%に達し、2020年比で11.2ポイントも増加しています。
さらに、エン・ジャパンの調査では、「副業を許可している企業を魅力的と感じる」と答えた割合が約9割にのぼっています。

副業可否が転職先を選ぶ基準になっている実態が浮かび上がりますね。
つまり、今の職場が副業禁止であれば、副業OKの企業に転職することで両方を手に入れる戦略も成立します。
副業を先にするメリット・デメリット
メリット:収入リスクの分散・スキル検証・転職交渉力アップ
副業を先に始めることで、ミドル世代にとってどんなメリットがあるか確認してみましょう。
デメリット:本業・副業の両立疲弊と就業規則リスク
一方で、副業を先にすることのリスクも正直に見ておく必要があります。

副業を先にする最大の武器は「転職を急がなくていい」という精神的余裕です。焦って動いた転職より、余裕を持って選んだ転職の方が、確実に後悔が少ないです。
転職を先にするメリット・デメリット
メリット:新環境でのスキル習得と副業解禁企業への移籍
「今の職場では副業もキャリアアップも見込めない」と感じているなら、転職を先に動かすほうが正解になるケースがあります。
デメリット:収入安定までの猶予がない
家族を持つミドル世代にとって、転職を先にすることには固有のリスクがあります。
「副業が先」か「転職が先」か、状況別の判断フレーム
どちらが正解かは、あなたの現在の状況によって変わります。
以下の条件を確認して、自分の状況に当てはめてみてください。
【副業を先にすべき状況】
- 現職の収入が安定しており、副業禁止規定がないまたは申請すれば認められる
- 転職への意欲はあるが、具体的な転職先が決まっていない、まだ探している段階
- 自分のスキルが市場で通用するか自信が持てない(副業で検証したい)
- 家族への経済的影響を最小限にしながらキャリアを動かしたい
- 副業収入を転職交渉の切り札にしたい
【転職を先にすべき状況】
- 現職が副業を明確に禁止しており、違反リスクが取れない
- 転職したい企業・業界がすでに具体的に決まっている
- 現職の環境が精神的・肉体的に限界で、副業に時間・エネルギーを割けない
- 転職先候補がすべて副業OKの企業で、移籍後に副業を始める計画がある
- キャリアの賞味期限を感じており、今すぐ動かないと機会を失うと判断している
副業→転職の「逆算戦略」:副業実績を転職交渉に使う
副業を先に始める場合に特に有効なのが、「副業実績を転職の武器にする逆算戦略」です。
- 副業テーマを転職軸に合わせて選ぶ
転職先でアピールしたいスキル領域と副業ジャンルを一致させます。例えば、マーケティング職への転職を目指すなら、副業もSNS運用・コンテンツ制作・広告運用など。 - 3〜6ヶ月で実績を積む
副業開始から半年以内に、具体的な数字(月商○万円、クライアント○社、フォロワー○人増加など)を作ります。 - 実績をポートフォリオ化する
副業で作ったアウトプットをまとめた資料を用意し、転職活動の際に提示します。 - 転職エージェントに実績を伝える
「現職に加えて副業でこういった実績があります」と伝えることで、市場価値の評価が上がるケースがあります。
パーソル総合研究所の調査では、副業経験者のうち副業先に転職した割合は6.7%にとどまりますが、副業先に転職した人はキャリア志向性が高い傾向があるというデータも出ています。「副業で試してから転職」という経路は、主体的なキャリア形成を志向する人が選びやすいといえます。
スキルの棚卸しから始めたい方は、スキル棚卸しの具体的な手順を参考にしてください。副業・転職両方の軸を整理するうえで役立ちます。

「副業か転職か」で迷っている人の多くは、「どちらもやりたいけど、順番が決まっていないだけ」です。両方やること自体は正解。問題は順番と設計です。
家族がいるミドル世代特有の注意点
30代後半〜40代で家庭を持つビジネスマンにとって、副業・転職の判断は個人のキャリアだけの問題ではありません。
家族の生活・感情・将来計画が絡んでくることを前提に動く必要があります。
家族への説明と合意形成
副業・転職どちらを先にするにしても、配偶者への事前説明と合意形成は必須です。
- 副業の場合:「何に時間を使うか」「収入がいつから見込めるか」「家事・育児の分担はどうなるか」を具体的に伝える。抽象的な「副業やってみたい」では不安を与えるだけ。
- 転職の場合:「転職後の年収はどうなるか」「試用期間はどれくらいか」「転職活動期間中の家計への影響は」を数字で示す。感情論ではなく、計画として伝えることが重要。
配偶者への説明・説得に悩んでいる方は、妻・家族への転職説得術も参考にしてください。
伝え方のフレームと具体的なセリフ例を紹介しています。
タイミングの設計:子どもの年齢・住宅ローン・教育費との調整
ミドル世代のキャリア変更で見落とされがちなのが、「ライフイベントとの衝突」です。
- 子どもの入学・受験時期
家庭内のストレスが高い時期に、副業立ち上げや転職活動を重ねると、全方位で集中力が分散します。子どもの節目から半年以上余裕を持った計画が理想です。 - 住宅ローンの審査
転職直後は住宅ローン審査が通りにくくなります。マイホーム購入を検討している場合は、転職タイミングとローン審査の順番を必ず確認してください。 - 教育費のピーク
子どもが中学〜高校〜大学と進むにつれて教育費は増加します。収入の変動が起きやすい転職・副業立ち上げ期を、教育費ピークと重ねないよう逆算して計画を立てることが重要です。
転職のタイミング設計については、転職の最適タイミングで詳しく解説しています。
年齢・役職・ライフステージ別の判断基準を確認できます。

家族への説明で一番大切なのは「計画書を見せること」です。口頭での説明より、数字と時期が書かれた紙一枚のほうが、家族の不安を大幅に減らせます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 副業と転職、どちらを先にするかで迷っています。まず何から始めればいいですか?
A. まずは、現職の就業規則を確認してください。
副業禁止規定がある場合は、無断で始めることはリスクになります。
副業が認められる環境かどうかによって、「副業先行」か「転職先行」かの方針が変わります。
次に、転職の具体性(行きたい企業・業界が決まっているか)を確認します。
具体的なイメージがなければ、副業でスキルと実績を積みながら方向性を固める戦略が有効です。
Q2. 現職が副業禁止です。こっそりやっても大丈夫ですか?
A. あまり、おすすめしません。
副業収入が年間20万円を超えると確定申告が必要になり、自身でしっかりと手続きをしないと住民税の変動から会社にバレるケースがあります。
企業によっては、懲戒処分のリスクもゼロではありません。
まずは、就業規則の副業禁止条項の範囲(業務委託・投資などが対象外のケースも)を確認し、グレーゾーンがあれば人事に相談するか、副業OKの企業への転職を先に検討することをすすめます。
Q3. 副業収入がどのくらいになれば、転職交渉に使えますか?
A. 金額よりも「継続性と再現性」が重要です。
月3〜5万円でも3ヶ月以上継続していれば、「安定した副業実績」として説得力が出ます。
それよりも重要なのは、副業の内容が転職先でアピールできるスキルと一致していることです。
単なる収入補填の副業より、転職軸と連動した副業のほうが面接での評価が高まります。
Q4. ミドル世代の転職は難しいと聞きます。副業で実績を作っても意味がありますか?
A. むしろ、副業実績はミドル世代の転職において差別化になります。
キャリア中盤の転職活動では「これまでの経験」を問われますが、副業という「自発的に動いた実績」は、主体性・成長意欲・即戦力性を同時にアピールできます。
特に、副業で最新のデジタルスキルや新領域の知識を身につけていると、年齢のハンデを相当補えます。
Q5. 副業を始めてから転職するまで、どのくらいの期間を想定すべきですか?
A. 目安は6〜12ヶ月です。
副業開始から3〜6ヶ月で収入と実績を安定させ、その後、3〜6ヶ月で転職活動を進めるイメージです。
ただし、これはあくまで目安であり、転職市場の状況や副業の立ち上がりスピードによって変わります。
転職活動は副業が軌道に乗り始めたタイミングで並行して始めることで、「副業実績を持った状態での転職活動」が実現します。
Q6. 妻(パートナー)が副業・転職どちらにも反対しています。どう説得すればいいですか?
A. 反対の根本にある不安は「収入が不安定になること」と「生活リズムが変わること」がほとんどです。
副業なら「今の収入は変わらず、追加で収入が入る」という点を強調し、転職なら「転職後の年収見込み」と「試用期間後の安定性」を数字で示すことが有効です。
感情的な説得より、まずはパートナーが感じている不安を聞きましょう。
解消できる不安なら、計画書・シミュレーションを見せる「数字で語る」アプローチが最も効果的です。
Q7. 転職してから副業を始めようと思っています。転職直後から副業できますか?
A. 転職先の就業規則と試用期間のルールを事前に確認することが必須です。
多くの企業では試用期間中(3〜6ヶ月)の副業を制限しているケースがあります。
転職活動の面接段階で副業の可否を確認しておくと、入社後のトラブルを防げます。
「副業OKの企業に転職する」こと自体を転職軸の一つにすると、よりスムーズに両立できます。
まとめ:副業と転職、どっちを先にするかは「現在地」で決まる
副業と転職、どちらを先にするかに「絶対の正解」はありません。
しかし、「現在地の整理」なしに動くことは、どちらの選択でも失敗につながります。
- 現職が副業OKで転職先が未定 → 副業を先に始めてスキルと実績を積む
- 現職が副業禁止で転職先が具体的 → 転職を先に動かし、副業OK企業に移る
- 精神的・体力的に現職が限界 → 転職先行で環境をリセットしてから副業
- 収入の保険と市場価値検証を優先したい → 副業先行で逆算戦略を取る
ミドル世代のキャリア変更は、一度動き始めると周囲(家族・職場)への影響が大きくなります。
だからこそ、「順番の設計」と「家族との合意形成」を丁寧に進めることが、後悔しない選択につながります。

焦る必要はありません。
ただ、動かない時間がリスクになるのもミドル世代の現実です。
今日、就業規則の確認でも、副業テーマの候補出しでも、まず最初の一歩を始めてみてください。
副業か転職か、まだ決めなくて大丈夫
「どちらを先にすべきか迷っている」段階こそ、転職エージェントへの相談が有効です。
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